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オフショア開発でのアプリ開発のコツ!ウェブシステムとは違うの?

現在、誰もが1台所有するスマートフォン。

そのスマートフォンのアプリを上手く活用すれば、ビジネス展開が非常にスムーズになります。

ユーザー向けコンテンツだけではなく、業務システムもアプリを活用することで、
・設備費用のコスト削減
・従業員満足度の向上
・作業効率の向上
が狙えます。

今回は、そんなアプリ開発をオフショア開発で行う上での注意点などをまとめていきます。

オフショア開発で、「ウェブシステム開発」と「アプリ開発」には別の難しさがある

近年は多くのサービスがクラウド化されており、ウェブシステム開発を依頼した事がある企業様も多いのではないでしょうか。

一方で、アプリ開発の依頼経験が少ない企業様も多いでしょう。

アプリ開発には、ウェブシステム開発とは違う点がいくつか存在します。

使用言語の違い

ウェブシステム開発とアプリ開発ではプログラミング言語に違いがあります。

ウェブシステム開発では、HTMLやCSS、JavaScript、およびバックエンド言語(Python、Ruby、Javaなど)の使用が一般的です。

また、これ以外にもReactやAngularなどのフロントエンドフレームワークや、DjangoやRailsなどのバックエンドフレームワークなどが利用されることもあります。

一方でアプリ開発の場合は、iOSであればSwiftやObjective-C、Androidの場合はJavaやKotlinが主に使用されます。

また、React NativeやFlutterのようなクロスプラットフォーム開発のフレームワークが使われることもあります。

言語が違えば、適したエンジニアも変わり、そのエンジニア人口も変わってきます。

そのため、特定の言語を利用出来るエンジニアが見つからない・・・などの問題が起こることがあるのです。

利用環境の違い

利用環境にも違いがあり、大きく2つに分類されます。

1つ目は開発ツールとフレームワークです。

ウェブシステム開発では、テキストエディタ、IDE(統合開発環境)、ブラウザのデベロッパーツールなどが一般的に使用されます。

使用されるフレームワークには、React、Angular、Vue.jsなどのフロントエンドフレームワークや、Node.js、Ruby on Rails、Djangoなどのバックエンドフレームワークがあります。

一方でアプリ開発では、XcodeやAndroid Studioといったプラットフォーム固有のIDEが必要です。

また、React NativeやFlutterのようなクロスプラットフォーム開発ツールも選択肢としてあります。

2つ目の違いはテスト環境です。

ウェブシステム開発は様々なブラウザやデバイスで動作するように設計されるため、クロスブラウザテストが重要です。

これには実機またはブラウザのシミュレーションツールを使用します。

一方でアプリの場合、異なるデバイスやOSバージョンでのテストが必要です。

エミュレータ、シミュレータ、または実機を使用して、アプリが各デバイス上で正しく動作するかを確認する必要があります。

ユーザーエクスペリエンスの違い

ウェブシステム開発とアプリ開発では、ユーザーのインタラクションの仕方に違いがあります。

また、ウェブシステム開発とアプリ開発ではレスポンシブデザインやタッチインタラクションなどの要素も異なるため、デザインのプロトタイピングやフィードバックのプロセスが難しくなることがあります。

これらの違いをオフショア開発のチームに正確に理解させることが必要です。

また、アプリの場合は「ピンチ」「スワイプ」「ロングタップ」など特殊な操作の制御が可能で、ウェブシステム開発のレスポンシブデザインとは違った難しさがあります。

オフライン処理の違い

オフライン処理にも2つの違いがあります。

1つ目はオフライン機能の実装の難易度です。

オフショア開発チームがアプリ開発に取り組む場合、デバイスのローカルストレージを利用してオフラインでのデータ処理やキャッシングを実装することが一般的です。

一方、ウェブシステム開発では、Service Workersなどの技術を使ってオフライン機能を実装する必要があり、これは一般的にアプリに比べて複雑度が高いといわれています。

2つ目はデータの同期についてです。

アプリ開発では、オフライン状態でのユーザー操作をローカルに保存し、オンラインに戻ったときにサーバーと同期するという動作がおこなわれます。

ウェブシステム開発の場合も同様の対応が必要ですが、デバイスやブラウザ間でのデータの一貫性を保つことのほうが優先度合は高いです。

オフショア開発チームは、これらの同期メカニズムを設計してテストをする必要があります。

オフショアでアプリ開発をする際の注意点

スマートフォンの普及により、最近ではアプリ開発の需要が高まっています。

オフショア開発でアプリの開発を委託する場合、どこに注意すればいいのかを解説します。

バージョンアップ時の対応を考えておく

スマートフォンアプリにおいて「バージョンアップ」は非常に重要です。

ウェブシステム開発の場合には、サーバーにあるファイルを更新することで、自動的にバージョンアップを実現できました。

一方で、スマートフォンアプリの場合には、ユーザー自らがアプリのアップデートをする必要があります。

例えば
「バージョンアップした時には、アップデートしなければ操作出来ない仕様」
「バージョンアップは促すけれど、しなくても利用は出来る仕様」
この2つでもユーザーの印象や離脱率は大きく変わってきます。

「絶対にこのアプリを利用しなければならない」という気持ちがそれほど無いアプリが、アップデートを頻繁に行い、アップデートしなければ利用できない仕様だった場合、アプリが徐々に利用されなくなることが考えられるのです。

こういったバージョンアップのユーザー目線での概念は、ウェブシステム開発と大きく違う部分であり、十分に注意が必要です。

アプリ開発の目的を明確化する

アプリ開発の目的を明確にすることは非常に重要です。

開発プロセスの初期段階でアプリの目的を明確に定義することは、プロジェクトの指針としてチームが一貫性のあるビジョンに沿って作業を進めるための道しるべとなるだけでなく、開発プロセスにおいて何に重点を置くべきかを判断するための基準にもなります。

また、アプリの目的が明確であれば、それに基づいて具体的な機能要件やユーザーストーリーを特定しやすくなります。

遠隔地にいる開発チームとの効果的なコミュニケーションを実施し、共通の理解と目標に基づいて協力して作業を進めることで、文化的および地理的な障壁を越えた効果的なコラボレーションが可能になります。

仕様を細かく指定する

仕様を細かく指定することもオフショア開発において極めて重要です。

仕様が明確であればあるほど、遠隔地のエンジニアが正確に要件を理解し、期待に沿った結果を提供する可能性が高まります。

オフショア開発では直接のコミュニケーション機会が限定的です。

仕様を明確にすることでコミュニケーションを効率的におこなうことができるだけでなく、誤解を防ぐことで品質の向上につながる効果があります。

また、開発途中で仕様が変更になった場合でも、既存の詳細な仕様書を基に変更点を明確に指示、管理することができるなど、管理面の煩雑化を回避できます。

さらに、詳細な仕様書はテストケースの作成や製品の検証プロセスにおいてもガイドラインとなりえるため、開発状況の可視化につながるなどの様々なメリットがあります。

仕様を細かく指定することは、特に言語や文化が異なるオフショアチームと作業する場合には、誤解を最小限に抑え、スムーズなプロジェクト進行を促すために不可欠です。

デザインは別途日本人エンジニアに依頼する

デザインの好みは個人に依存しますが、国の文化や慣習などに依存することも考えられます。

そのため、日本人が好むデザインを異国のエンジニアが作成するのは必ずしもニーズに沿えないことがあるかもしれません。

このような場合はデザインの部分については別途日本人に作成を依頼するという手もあります。

文化の面で適合性があるだけでなく、開発時のコミュニケーションも容易にあるため、開発の失敗リスクを引き下げる効果が期待できます。

一方でデメリットもあるので注意が必要です。

開発するアプリとの親和性や一貫性が保たれているのか、メンバーが増えることによるコミュニケーションが煩雑にならないかなど、デザインと開発の間の緊密な連携とコミュニケーションを確保するための明確なプロセスを設定することが成功への鍵となります。

拡張性の高いコーディングを依頼する

拡張性の高いコーディングを依頼することは、将来の機能拡張、メンテナンスの容易性、および長期的なプロジェクトの持続可能性を考えると非常に重要です。

拡張性が高いコードは新しい機能の追加や既存の機能の改善を容易にし、技術的な負債を最小限に抑えることができます。

実装における検討事項としては、コンポーネントやモジュールを独立させることで相互依存性を最小限に保つことです。

また、 コーディング規約に従って開発することで、コードの理解とメンテナンスを容易にすることも重要です。

オフショア開発チームに拡張性の高いコーディングを依頼する際は、これらのポイントを明確に伝え、適切な品質保証プロセスを通じて実装を確認することが重要です。

途中で国内開発にも切り替えられる言語を選ぶ

将来的な柔軟性を確保するためには、開発プロセスにおいてさまざまなオプションを持つことです。

開発言語を途中で国内開発に切り替えることは効率化につながる可能性がありますが、プロジェクトの長期的なビジョンと一致する選択をすることが重要です。

オフショア開発から国内開発へのスムーズな移行を可能にするためには、初期段階から適切なドキュメント作成とコード管理体制を確立しておくことが望ましいといえます。

ユーザーエクスペリエンスは日本向けにする

ユーザーエクスペリエンスを日本のユーザーの期待や嗜好に合わせて最適化することは非常に重要です。

文化的背景やユーザー行動の違いは、アプリの受け入れや成功に大きな影響を与える可能性があります。

また、市場調査やユーザーテストをおこない継続的にフィードバックを取り入れることで、よりユーザーフレンドリーな製品を開発することが可能になります。

日本の利用率が高い端末でテストを行う

日本向けのアプリをオフショア開発でおこなう際、日本で利用率が高い端末で運用テストをおこなうことは非常に重要です。

これは、アプリがターゲット市場のユーザーにとって最適なパフォーマンスとユーザーエクスペリエンスを提供することを確実にするためです。

テストを確実に遂行するためには、オフショア開発チームにテストの重要性を強調し、適切なテストプランとリソースを提供することで得られたフィードバックを開発プロセスに組み込むことが不可欠です。

オフショアでアプリ開発をする際のベンダーの選び方

オフショア開発でアプリ開発を依頼する場合、先に述べた注意点の理解も大事ですが、ベンダーの選定も重要な要素です。

ベンダーを選定する際、何を基準に考えればいいのか、指標を示した上で解説をします。

アプリ開発の実績が多い会社を選ぶ

開発実績の多さは信頼の証です。

迷った際にはまず過去の開発実績の有無を確認してみるといいでしょう。

特に、アプリとしての開発実績が少ない企業は、前述のような注意点を考慮していない事もありますので、しっかり検討しましょう。

デバイス機能の活用実績が多い会社を選ぶ

デバイス機能はユーザーに付加価値を提供し、アプリの魅力を高める効果があります。

そのため、デバイス機能の活用実績が多い会社も有力な選定候補に該当します。

更新と保守を考慮した設計が出来る会社を選ぶ

オフショア開発ではプロジェクト完了後も継続的なサポートと協力が必要なケースがあります。

そのため、先を見据えた仕様と保守体制を考慮した設計をおこなえる会社を選ぶことは、アプリの長期的な成功と持続可能性にとって極めて重要です。

バッテリー消費などスマホならではのパフォーマンスを管理できる会社を選ぶ

ユーザー体験においてアプリのパフォーマンスは重要な役割を果たし、特にバッテリー消費はユーザーの満足度に直接影響を与えます。

そのため、アプリを開発する際にバッテリー消費やその他デバイス固有のパフォーマンス指標を管理できる会社を選ぶことは非常に重要です。

アプリのオフショア開発ならAMELAに

今回は、オフショア開発におけるアプリ制作について見てきました。

一言でオフショアと言っても、「どの様なシステム開発をするのか」によって、最適な委託先は変わってきます。

業務で利用するアプリだからこそ、バグの少なさだけではなく
「ユーザーにとっての使いやすさ」
「長期的にユーザーに利用される工夫」
をすることが非常に重要です。

AMELAでは、様々なシステム開発の実績があり、アプリ開発の実績が多数あるエンジニアも在籍しています。

是非一度ご相談いただければと思います。

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