CASE STUDY ・ 社内DX・業務効率化 ・ DocBridge(仮称)
- Vue.js
- Laravel
- Element UI
- AWS S3
- MySQL
- ファイル管理
※ 機密保持のため、企業名・プロジェクト名・システム画面は仮名およびモックに置き換えています。
取引先が増えるほど、ファイル共有は『保管』だけでは足りない
対象となった事業者様は、契約書、見積書、納品物などを複数の取引先とやり取りしていました。メールや個別ストレージに文書が分かれると、最新版の所在、閲覧範囲、操作履歴を一つの基準で管理できません。
開発前に整理したのは、保管場所だけではありません。取引先単位のテナント境界、管理者・マネージャー・社員の操作範囲、監査ログに残す操作、検索に使う分類軸を同時に設計する必要がありました。
先に解いた4つの設計課題
この4項目は独立していません。例えば、検索性だけを高めても、検索結果に表示してよい文書の条件が曖昧なら運用できません。権限判定を画面ごとに後付けするのではなく、テナントとロールを共通の前提にしました。
- 文書の所在
階層フォルダとタグを組み合わせ、文書を一元管理する。
- 閲覧・操作の境界
ロールとテナントを分け、取引先をまたぐ参照を防ぐ前提を置く。
- 操作の追跡
監査ログで、対象文書と操作の履歴を確認できるようにする。
- 利用状況の把握
取引先別の集計画面を用意し、管理者が状況を確認できるようにする。
AMELAが担当した範囲と設計判断
AMELAは、文書管理プラットフォームの新規構築に参画しました。公開用ケース資料で確認できる構成は、フロントエンドがVue.jsとElement UI、バックエンドがLaravelとPHP、データベースがMySQL、ファイル保管がAWS S3、認証処理がPassport(OAuth)です。
設計では、登録・検索、企業と取引先を分けるテナント境界、管理者・マネージャー・社員のロール管理、文書操作を記録する監査ログ、取引先別の集計画面を一つの業務フローとして接続しました。


- 領域 01登録・検索課題
文書の所在と最新版が分かりにくい
解決策階層フォルダとタグで分類・検索
- 領域 02権限・テナント課題
取引先と役割ごとの閲覧範囲が曖昧
解決策テナント境界とロールで操作範囲を分離
- 領域 03監査課題
誰が何を操作したか後から確認できない
解決策対象文書と操作を監査ログに記録
- 領域 04管理画面課題
取引先別の利用状況をまとめて見られない
解決策取引先別の集計画面を用意
この事例の根拠と読み方
- 根拠:移行元の開発ストーリー、公開用デモ、画面資料、CMSに保存された案件情報を照合しました。
- 対象期間:2026年8月14日時点で確認できる公開用ケース資料を対象としています。
- 確認できること:AMELAが新規構築に参画したこと、実装対象の機能、技術構成、テナント分離とロール管理の設計方針を確認できます。
- 確認できないこと:工数削減率、検索時間の短縮率、利用社数、負荷試験結果、第三者認証、SLA、個別企業での権限設定は公開資料から確認できません。
- 公開上の扱い:守秘義務に基づき、企業名・プロジェクト名・システム画面は仮名またはモックに置き換えています。画面内の数値は説明用であり、実績値として使用していません。
読者が使える実践ツール
開発会社に画面案を依頼する前に、操作ごとの権限を一枚にまとめます。次は記入例であり、DocBridgeの実際の設定値ではありません。
- 文書の閲覧:管理者=自社テナント全体/マネージャー=担当取引先/社員=割り当てられたフォルダ
- アップロード:管理者=可/マネージャー=担当取引先のみ可/社員=指定フォルダのみ可
- ダウンロード:各ロールとも閲覧可能な文書に限定し、機密区分による例外を別途定義
- 削除:管理者=可/マネージャー=承認後に可/社員=不可
- 権限変更:管理者のみ可
- 監査ログ閲覧:管理者=全体/マネージャー=担当範囲/社員=不可
この記入例を自社向けに変えるときは、各操作に『対象』『条件』『承認者』『ログ項目』『保持期間』を加えます。特に削除、外部共有、権限変更は、通常操作と例外処理を分けて受入条件にしてください。
構築後に確認できることと、適用時の注意点
公開用デモでは、文書の登録、フォルダ・タグによる整理、取引先別の集計、利用者へのロール割り当てを一連の画面で確認できます。これは、必要な管理機能が一つの基盤に接続されていることを示します。
一方で、AWS S3やOAuthを採用したことだけで安全性が保証されるわけではありません。実運用では、保存時・通信時の暗号化、ログの保管期間、退職・契約終了時の権限回収、バックアップ、障害対応、法令・契約上の要件を別途確認する必要があります。
導入判断で先に決めること
取引先ファイル共有の開発では、画面数より先に、テナント境界、権限マトリクス、監査対象の3点を合意することが重要です。この3点が受入条件になっていれば、標準ストレージで足りる範囲と、個別開発が必要な範囲を切り分けやすくなります。
要件整理から検討する場合は、AMELAのDXコンサルティング支援もご覧ください。




