CASE STUDY ・ WEBサービス ・ FileScope(仮称)
- Express
- Elasticsearch
- TypeORM
- MySQL
- Python
※ 機密保持のため、企業名・プロジェクト名・システム画面は仮名およびモックに置き換えています。
深いフォルダ階層を、検索できる業務入口に変える
対象は、業務で発生するドキュメントやデータをNASに蓄積している企業です。フォルダ階層が深くなると、保存場所を知る担当者に問い合わせるか、階層を順番にたどる必要があります。
AMELAは、NASを巡回するクローラ、Elasticsearchによる検索、Web画面、ファイル配信、利用者・権限管理を含む基盤を構築しました。企業名、プロジェクト名、画面内のファイル名・件数・日時・応答時間は、機密保持のため承認済みの仮名・モックに置き換えています。
先に分けたのは、検索を支える四つの責任です
検索機能だけを先に作るのではなく、正本であるNASと検索用索引の関係、利用者が行える操作、更新を担う運用者を分けて設計しました。
- 検索対象
どのNAS・共有フォルダを登録し、どこを除外するかを管理します。
- 検索情報
ファイル名、パスなど、索引に保持する情報と更新方法を決めます。
- 閲覧権限
検索結果の表示、ダウンロード、再登録、利用者管理の権限を分けます。
- 更新運用
追加・移動・削除されたファイルを索引へ反映し、失敗時に再実行します。
クロール、検索、取得を一つの流れにした実装
Pythonのクローラが対象パスを巡回し、検索に必要な情報をElasticsearchへ登録します。Web APIにはExpress、業務データ管理にはTypeORMとMySQLを用い、検索結果から許可された操作へ進める構成としました。


確認できたのは、検索と運用を分ける仕組みです
公開デモでは、ファイル名・パスで検索し、結果から取得操作へ進む画面を確認できます。管理画面では、登録対象ごとの状態と再登録操作、ロール別の操作権限、利用者一覧を確認できます。
一方で、公開資料からは、本番のファイル件数、応答時間、索引更新間隔、検索精度、権限連携方式、障害実績、セキュリティ水準、探索時間の削減率を実績として確認できません。そのため、本記事では構成と運用境界を成果として扱い、数値的な効果は示していません。
この事例の根拠と読み方
- 根拠:AMELAの移行元ケース資料、CMS登録内容、2026年8月25日に確認した公開デモの動作と画面。
- 対象期間:公開資料に記載された開発範囲と、上記確認日時点のデモ。
- 確認できること:NASクロール、Elasticsearchへの登録、名前・パス検索、取得操作、登録対象管理、ロール・利用者管理を含む構成。
- 確認できないこと:本番データ量、処理性能、更新頻度、検索精度、権限の正本との同期方式、可用性、監査・認証・法令適合の水準、業務時間の削減率。
- 公開上の扱い:企業名、プロジェクト名、画面、ファイル名、件数、日時、応答時間は機密保持のため仮名またはモックです。実在する顧客や個人を示すものではありません。
導入前に、正本と検索索引の境界を決める
検索索引はNASの代わりになる正本ではありません。ファイルの移動・削除・権限変更が検索結果へどう反映されるか、暗号化・破損・未対応形式をどう扱うか、NASへ接続できない場合に何を通知するかを決める必要があります。
ダウンロード時には、検索時点だけでなく取得時点でも権限を確認する設計が必要です。監査ログ、保存期間、バックアップ、復旧、負荷試験の条件は、設置先の情報管理方針とデータ量に合わせて別途検証してください。
読者が使える実践ツール
要件定義の前に、次の検索対象・権限・更新・受入確認シートを埋めると、NAS側と検索基盤側の責任を整理できます。記入例は公開デモから確認できる機能を使い、数値目標は置いていません。
- 正本:NASを正本、Elasticsearchを検索用索引とする。移動・削除時の反映方法を決める。
- 検索対象:承認済みの共有フォルダだけを登録する。除外パスと追加申請者を決める。
- 操作権限:閲覧者は検索・取得、運用者は再登録、管理者は利用者・権限管理を担当する。
- 更新運用:定期登録と手動再登録を用意する。失敗の通知先、再実行、未処理確認を決める。
- 受入確認:許可外の利用者に結果を表示しない、移動・削除を反映する、取得時に再認可する、失敗を記録する。
応答時間や更新間隔を評価する場合は、対象件数、ファイル形式、同時利用者、測定環境、除外条件をそろえて、導入前に受入基準を定義してください。
検索速度より先に、公開範囲と更新責任を決める
社内ファイル検索で最初に合意すべきなのは、速度の目標だけではありません。何を検索対象にし、誰に何を見せ、変更をいつ反映し、失敗を誰が処理するか。この境界が決まれば、既製サービス、NAS製品の拡張、個別開発を同じ条件で比較できます。
業務データとシステム運用の境界を整理したい場合は、AMELAのDXコンサルティング支援をご覧ください。




